日本デザイナー学院
高校まで嫌々やっていた勉強とは違って、
デザインの勉強は自分でも驚くくらい真面目にやり、
充実した毎日だった。
しかし一年目の終わり頃、
相変わらずもてないくせに惚れっぽいぼくは、
好きだった女の子に手痛く振られ、
インテリア科に進むその女の子を避けるだけのために、
二年目の学科選択では
グラフィック科へ進むことを決めた。
そこで出会った先生は、
不思議なくらいにぼくの絵を褒めてくれた。
いままで褒められたことのないぼくは
すっかり有頂天になり、
先生のお気に入りなんだと自惚れていたが、今思えば、
全員のいいところを見つけて褒めることで
やる気を起こさせてくれる
いい先生に巡り会えたんだろう。
ともあれ、その先生のお陰で、
こんなぼくでも何か出来るかもしれないと
思えるようになってきた。
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